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鉄鋼業界の取り組み①
worldsteel-LCA方法論と国際標準化

鉄鋼材料は製品としての寿命を終えた後にスクラップとして回収され、新たに鉄鋼製品として生まれ変わります。この優れたリサイクル特性によって、鉄鋼材料製造時の環境負荷が低減し、天然資源の採掘量や廃棄物の処理量も削減します。こうした点を適切に評価した鉄鋼材料のLCI計算手法(worldsteel-LCA方法論)の国際標準化を日本鉄鋼連盟が提案し、進めています。

worldsteel-LCA方法論のポイント

  • 高炉法・電炉法を一つの鋼材循環システムとして評価しています。
  • スクラップは、その利用によって削減される天然資源、環境負荷低減効果等を反映した「環境価値」を持っています。
  • 鉄鋼製品製造に当たってスクラップを使用する場合には、スクラップの環境価値にスクラップ使用量を乗じたものを、スクラップ使用に伴う環境負荷として鉄鋼製品のLCIに反映します。
  • 最終製品の寿命到達後に生じる鉄鋼材料のリサイクルに伴う便益を評価するため、スクラップ環境価値にリサイクル率を乗じて鉄鋼製品のLCIに反映します。
  • LCAの基本的な国際規格であるISO14040およびISO14044に準拠しています。

worldsteel-LCA方法論のイメージ

※worldsteel-LCA方法論の詳細はこちらをご参照ください。   【日本語版】 【英語版

国際標準化の概要

①国際規格名称

ISO20915(Life Cycle Inventory Calculation Methodology for Steel Products、鉄鋼製品のLCI計算手法)

②国際標準化の目的・効果

鉄鋼材料のようにリサイクルしやすい特性をもち、また実際に高度にリサイクルされる材料は、循環型社会の構築に大きく貢献しますが、そのためには、リサイクルの効果を適切に評価する方法や仕組みが不可欠です。worldsteelが確立したLCA方法論は、高炉法と電炉法を一つの鋼材循環システムとしてスクラップリサイクルの環境負荷の低減効果を適切に評価することが可能であり、今回のプロジェクトでは、鉄鋼製品のLCI計算方法に限定した国際規格の策定を目指しています。
既存の規格であるISO14040(LCA-原則・枠組)やISO14044(LCA-要求事項及び指針)はあくまでもLCAの方法に概念や一般的な指針を与えるものであるため自由度が高く具体的に製品を廃棄した後の素材のリサイクル評価方法を与えるものではありません。他方、worldsteelによって確立されたLCA方法論では、スクラップの環境価値を媒介して高炉法と電炉法を一つの鋼材循環システムとして適切に評価することが可能であり、今回のプロジェクトでは、LCA方法論のうち、鉄鋼製品のLCI計算方法に限定して国際標準化を目指します。
これにより高度なリサイクルを推進している日本鉄鋼業のみならず、日本で生産された鋼材を使用するユーザーにとっても、環境性能の優位性をアピールすることが可能となり、日本の素材産業の国際競争力の向上にも寄与します。

③国際標準化のスケジュール

2015.7 鉄連が「スクラップリサイクル効果を反映した鉄鋼製品のLCI計算方法論」の国際規格化の新規提案(NWIP)をISO/TC17(鉄鋼)に提出
2015.10 ISO/TC17での投票の結果、賛成多数で国際規格化方針を採択
     ISO 20915: Life Cycle Inventory Calculation Methodology for Steel Products
2017.12〜2018.3 DIS投票の結果、反対なしで承認、FDISステップに進むことが決定。
2018.8〜10 FDIS投票
2018年内の国際規格発行を目指しています

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