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鉄のライフサイクルと
リサイクル

鉄鋼のマテリアルフローとリサイクル

鉄鋼製品のライフサイクルとリサイクル

まず天然資源である鉄鉱石を還元・精錬し、圧延・熱処理・表面処理などのプロセスを経て、様々な特性、形状を持った鉄鋼製品が製造されます。出荷された鉄鋼製品は自動車や家電製品などの耐久消費財、ビルや道路などの社会インフラの材料として利用されます。これらの製品が社会においてその役割を終えたあと、鉄鋼材料はスクラップとして回収されて再び新たな鉄鋼製品の原料として利用されることで、天然資源の使用量を減らし、消費エネルギーと環境負荷を大きく減らします。そして再び鉄鋼製品は自動車やビルとなり、いつの日か再びスクラップとして回収され、ライフサイクルが無限に繰り返されることになります。まさにクローズドループリサイクルを実践しているのです。

日本の鉄鋼循環図(2014年度)

日本の鉄鋼循環図(2014年)

持続可能な材料リサイクルの要件

持続可能な材料リサイクルを可能とする条件は大きく5つ挙げられます。以下に示すように、鉄鋼はこれらのすべての条件を満たす非常に優れた材料です。

  1. (1)分別が簡単にできること

    ほとんどすべての工業製品は単一の材料で構成されていることはありません。材料のリサイクルのためには、他材料と簡単に分別できなければなりません。鉄鋼材料は磁性を持ち、磁力選別によって容易に他材料と分別ができ、シュレッダーダストやその焼却灰などに含まれる微小な鉄片でさえも回収することができます。

  2. (2)再生利用のための負荷が低いこと

    材料の再生利用によるエネルギー消費や環境負荷が天然資源からの製造の場合よりも大きくなってしまっては、本来のリサイクルの目的に反する結果になってしまいます。鉄スクラップは転炉や電炉で容易に鉄鋼製品に再生することができるため、エネルギー消費や環境負荷は圧倒的に少なくなります。

  3. (3) 経済合理性がありリサイクルシステムが整備されていること

    リサイクルにかかる費用が大きければ、持続可能なリサイクルシステムは実現できません。鉄鋼スクラップはほとんどの国や地域でリサイクルに関する社会システムが整備されており、スクラップの回収も、原料としての利用も、経済合理性の中で行われています。しかしそのような国際的に強固なリサイクルシステムが整備されている材料は実は少ないのです。

  4. (4)多様な製品に再生可能であること

    同一用途の製品にしかリサイクルできない場合、製品の需給バランスによって原料や製品に過不足が生じたり、生産と需要のタイミングにずれが生じたりと非効率なリサイクルとなる可能性があります。材料を効率よくリサイクルするためには、様々な製品に再生できるフレキシビリティーが必要です。鉄鋼製品の多様な特性は、生産工程における温度制御・加工(圧延等)制御で作り込まれる組織によって現出されるため、スクラップは転炉や電炉で溶解された後、新しい組織を作り込まれることにより、多様な製品に生まれ変わることができるのです。

  5. (5)リサイクルによる材料品質低下が生じにくいこと

    リサイクルによって材料の品質低下が生じてしまうと、何度もリサイクルすることが困難になります。鉄の場合多くの元素を精錬の過程でガス化あるいは酸化して除去することができるため、不純物による品質低下を招きにくいという優れた性質があり、これが鉄鋼材料の無限のclosed-loop recyclingを可能としてます。

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