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特殊鋼鋼材

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特殊鋼とは、普通鋼(鉄と炭素の合金のうち、熱処理をしないもの)に対する用語です。ニッケルやクロムなど特殊な元素を添加したり、成分を調整したもので、耐熱性、耐食性に優れ、普通鋼では耐えられない厳しい環境下で使われます。

工具鋼…高速度加工用と金型用

カンナ、ヤスリ、かみそり等に使われる炭素工具鋼、バイト、タップなど高硬度の被加工物を切断、切削する高速度工具鋼、金属やプラスチック成形の金型用の合金工具鋼に分類。中でも高速度工具鋼はタングステン、モリブデン、クロム、バナジウムなどの元素を多量に含み、耐熱性、耐摩耗性に優れる。

構造用鋼…多用途向けにポピュラーな鋼種

機械構造用炭素鋼は、炭素0.07〜0.61%のほか、けい素0.15〜0.35%、マンガン0.30〜0.90%程度を含む。熱間圧延、鍛造加工により棒鋼、平鋼・鋼板として生産される。用途は自動車の重要部品、産業機械、建設機械、航空機など。構造用合金鋼は炭素鋼にマンガン、クロム、モリブデン、ニッケル、アルミニウムなど数種の元素を添加して強靭性を高めた合金鋼。

ばね鋼…高い弾性値、疲労強度に対応

車両用板ばねのほか、産業用の各種コイルばね、小さなつる巻きばねなどがあるが、いずれも弾性値や疲労強度についての特に高い特性が要求される。炭素含有量が0.5%程度と高く、焼入れ性や耐抗性を高めるためにけい素、マンガン、クロム、バナジウム、ニッケルなどを添加する。

軸受鋼…長時間の耐負荷、耐高速回転

大きな負荷を受けて高速で回転しながら長時間の運転に耐える必要がある軸受(ベアリング)に使用される鋼材。耐摩耗性、耐衝撃性に優れ、鋼種には肌焼き合金鋼系、耐食・耐熱鋼系などもあるが、比較的安価なこともあり高炭素クロム鋼系が需要の大半を占める。

耐熱鋼…酷使分野で需要を拡大

多量のクロムやけい素、マンガン、さらにはニッケルやコバルトなどを添加して、耐熱性、耐圧、耐酸化、耐食、耐変形、強靭性、加工性を備えた合金鋼。タービン、自動車用エンジン、化学プラントなどで使われる。

快削鋼…削りやすく、かつ高強度

鉛、硫黄、カルシウムなどを少量含み、切削などの機械加工が必要な機械部品に適した鋼種。近年、環境負荷物質である鉛を含まない鉛フリー快削鋼が開発され、適用が広がっている。

ステンレス鋼…さびと闘う代表的鋼種

鉄とクロムとニッケルの合金鋼で耐食性のほか耐熱性にも優れている。オーステナイト系はクロムを18〜20%、ニッケルを8〜11%含み、食器、厨房用品、浴槽、屋根材、壁材、鉄道車両など広範囲に使われる。マルテンサイト系はクロムを11〜14%含み、刃物や工具などに使われる。フェライト系はクロムを16〜18%含み、マルテンサイト系より耐食性に優れ、オーステナイト系に比べ安価なため厨房器具、内装材、自動車装飾品などに使われる。
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