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鉄鋼業界の取り組み 日中更迭業環境保全省エネ先進技術交流会

第14回日中鉄鋼業環境保全・省エネ先進技術専門家交流会について

 日本鉄鋼連盟は、中国鋼鉄工業協会(CISA)とともに2005年に「日中鉄鋼業環境保全・省エネ先進技術専門家交流会」を立ち上げました。本交流会では、両国の専門家が環境保全・省エネルギーに関する技術を中心に交流を実施し、これまで中国鉄鋼業における環境保全・省エネルギー対策の実施やレベル向上に多大な成果を挙げております。
 粗鋼生産が最も多い中国との交流を通じ、地球温暖化・カーボンニュートラル対策の一層の促進を図るべく、本年CISAとの共催で「日中鉄鋼業環境保全・省エネ先進技術専門家交流会」を開催しました。なお、過去数年間は新型コロナウイルス感染症(コロナ)の影響を受け、本交流会もオンライン開催が続いていましたが、今回約4年ぶりに対面開催での実施となりました。
 本交流会には、経済産業省製造産業局金属課金属技術室 川村伸弥室長を迎え、2050年カーボンニュートラルに向けた日本政府の政策と取組について基調講演を実施いただくと共に、日本鉄鋼連盟環境・エネルギー政策委員会 福島 裕法委員長(JFEスチール(株)代表取締役副社長)、CISA 姜 維副会長をはじめ、日中両国から鉄鋼関係者約70名が参加しました。両国の代表者からカーボンニュートラルに向けた取り組みや省エネ、CO2削減等の具体的な対策への取組状況、更には、CBAM(Carbon Bosrder Adjustment Mechanism:炭素国境調整措置)やグリーンスチールといった足元の両国鉄鋼業の関心が高いテーマについて発表が行われ、積極的な情報・意見交換を行いました。
 当連盟は、日中の相互利益に則りつつ、交流を継続していくことで、引き続き地球規模でのカーボンニュートラル実現に向けた各種取り組みや省エネ・環境対策ならびに鉄鋼業の持続的発展に寄与してまいります。


日程・開催地
2024年1月23日(火)〜25(木)
          1月23日(火) : 見学会(JFEスチール(株)東日本製鉄所/千葉地区)
          1月24日(水) : 本会議(ホテルニューオータニ幕張)
          1月25日(木) : 見学会(東京ガス(株)千住テクノステーション)

発表テーマ
基調講演:2050年カーボンニュートラルに向けた日本政府の政策と取組
日本側発表テーマ(下記4件)
 ・ カーボンニュートラルに向けた日本鉄鋼業の取り組み
 ・ EU域外から見たCBAMへの懸念
 ・ トランジションファイナンスと マスバランス方式を適用したグリーンスチール
 ・ 環境・省エネルギー設備を通じた中国鉄鋼業への貢献

中国側発表テーマ(下記5件)
 ・ 中国鉄鋼業の環境配慮?低炭素型発展の道と河鋼の革新実践
 ・ EUの炭素国境調整メカニズムが鉄鋼業に与える影響
 ・ 鉄鋼業におけるEPDプラットフォームの構築と低炭素排出鉄鋼の基準に関する研究
 ・ 中国の鉄鋼業界の極限までのエネルギー効率化達成プロジェクト及び省エネ・二酸化炭素排出量削減技術の実践
 ・ 山鋼の超低排出改造技術の実践及び進展
    
両国代表者の発言抜粋 

○日本

・ 交流会の名称にもあるように「省エネ」、「環境保全先進技術」についての交流を行ってきたが、足元、カーボンニュートラルの実現に向けた大きなうねりが日中の鉄鋼業を取り巻いており、本交流会においてもそれらの動きを踏まえた交流を行うことに大きな意義がある。

・ 近年は、世界的に問題となっている気候変動や地球温暖化が議論の中心になっており、LCAやEPD等、様々な議題を取り上げ、今回はCBAMやグリーンスチールなど政策的な問題も取り上げられた。

・ 今回の交流会では情報共有だけでなく、日中双方からの活発な議論も行われた。交流会で得られた知見が今後の日中のカーボンニュートラル、脱炭素に向けた活動に寄与できれば幸い。



○中国

・ 中国と日本は、いずれも高炉一貫製鉄が中心で、鉄鉱石を輸入に頼り、多くの鉄鋼製品を作っており、どちらも高いコスト競争力と性能を持っているため、脱炭素に向けた目標や課題が一致していて、協力できる余地が大きい。

・ 水素の安定供給やグリーンスチール推進等、日中の抱える課題は非常に似通っており、今後、日中間でより深い議論が必要である。本交流会で日本が講演したGI基金やトランジションファイナンスの発表は中国側にとっては示唆に富んだ話であった。今後も、交流会を継続して、GX化を進めていきたい。

・ 本日の重要な成果として、CBAMへの対応、EPDプラットフォーム、マスバランスグリーンスチール、低炭素鋼に関する基準作りについて日中が協力可能であると相互認識が得られたことは意義がある。



Photo session




福島委員長挨拶




姜維副会長挨拶


(参考1)JFEスチール(株)東日本製鉄所千葉地区視察(1/23)
1月23日にJFEスチール(株)東日本製鉄所千葉地区を視察し、高炉、製鋼工程、圧延工場等の見学を行いました。




(参考2)東京ガス(株) 千住テクノステーション視察(1/25)
1月25日に東京ガス(株) 千住テクノステーションを視察し、水素ステーションやバーナー設備等の見学を行いました。


                                                                  

以上


本件に関するご連絡/お問合せ先:
一般社団法人日本鉄鋼連盟 総務部 総務・秘書・広報グループ
TEL : 03-3669-4822   FAX : 03-3664-1457

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