労働安全衛生
労働安全衛生
「ご安全に!!」日本の製造現場で交わされているこの挨拶は、昭和26年にある鉄鋼メーカーの職員がドイツの炭鉱夫の間で交わされていた挨拶「Gluckauf(ご無事で)」を持ち帰って普及したと伝えられています。
この例を始めとして、KYTや安全体感といったノウハウの多くを考案した鉄鋼業は、日本の産業の安全衛生活動を常にリードしてきました。
安全は、特に製造業において永遠の最重要テーマの一つであり、鉄鋼業界としての安全衛生水準の向上、労働災害の撲滅に向けて、当連盟は以下をはじめとした各種の取り組み・活動を推進しています。
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- 夏冬2回の全国大会、分科会の開催
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- 安全衛生管理者研修制度
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- 外部機関との連携による調査・研究
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- 労働災害防止対策
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- 会員会社の安全衛生活動
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- 夏冬2回の全国大会、分科会の開催
- 夏冬2回、関東と関西で全国大会を開催し、会員事業所の先進的な取り組みや原因・対策を含む災害事例報告を情報共有することによって、参加各社の安全衛生水準の向上を図っています。
【プログラムの概要】
・鉄連による調査・研究報告(若年労働者安全対策、ITツール活用による安全対策など)
・表彰事業所による好事例紹介
・災害事例報告
・時宜に即したテーマに関する特別講演(実践的安全活動、メンタルヘルスなど)
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- 安全衛生管理者研修制度
- 安全衛生に関するエキスパートによる座学とグループ討議を通じて、鉄鋼業に固有の課題に対処しうる人材
を育成し、会員各社の技能伝承の一翼を担っています。
【カリキュラムの例】
鉄鋼安全管理者研修会
・鉄鋼業の災害発生状況とその課題
・安全管理に必要な法知識/安全衛生マネジメントシステム/災害発生時の処置方法
・非定常作業の安全対策
・設備の安全化とリスクアセスメント
・総合安全衛生管理体制
・職場安全活動
・ヒューマンエラーを防ぐ 組織で防ぐ
・グループ情報交換−職場で抱える安全問題−
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- 成績優秀な事業所を顕彰する表彰制度
- 鉄鋼業界における安全意識を高揚し、安全水準の向上を図る一環として、昭和35年以来毎年、優れた総合安全成績を記録し、他の模範と認められる会員事業所を表彰しています。
【鉄鋼業界受賞事例】
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- 安全衛生に関わる指針・マニュアルの整備
- 会員会社の自主的な活動を支援するツールとして、鉄鋼業に特徴的な事象に対応した指針や教材としての活用を想定したマニュアルを整備しています。
【指針・マニュアルの例】
・鉄連「鉄鋼業における化学設備及び特定化学設備の定期自主検査指針」
・厚生労働省「ITを活用した新しい安全衛生管理手法のすすめ方[概要編]」
・厚生労働省「製造業における元方事業者による総合的な安全衛生管理のための指針」
・中央労働災害防止協会「鉄鋼生産設備における非定常作業の安全」
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- 外部機関との連携による調査・研究
- 厚生労働省や外部の関係機関(中央労働災害防止協会、労働科学研究所など)と連携して、鉄鋼業の安全衛生に資する調査・研究を行っています。
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- 労働災害防止対策
- 鉄鋼業の労働災害は、発生頻度こそ過去と比べて大幅に改善したものの、ひとたび被災すると重篤なものとなる傾向があります。大規模な装置産業であり、多くの協力会社と共に働く業界の現場実態をふまえて、当連盟は「総合安全衛生管理」の考え方の元、“直協一体”となった労働災害防止活動を推進しています。
なかでも、あってはならない災害である重大(死亡)災害の撲滅は、会員各社はもとより業界全体のCSRの観点からも最優先課題です。
当連盟は会員事業所において発生した重大(死亡)災害について、発生状況を示した第一報とその原因・対策を踏まえた第二報を会員に発行し、類似災害の防止につなげていただくこととしています。
今般、従業員をはじめとしたステークホルダーへの情報公開を目的として、2017年および2018年に発生した重大(死亡)災害をとりまとめた事例集を作成し、ホームページに掲載することとしました(但し、調査継続中の案件は除外しております)。 ・鉄連「重大(死亡)災害事例集(2017-18)
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- 会員会社の安全衛生活動
- 会員会社はウェブサイトやCSR報告書などにより、「従業員の安全と健康」を最優先事項とする基本理念を経営トップによる安全衛生メッセージとして広く社会に向けて発信しています。
【会員会社の安全衛生活動の例】
・新日鐵住金「安全衛生」
・JFEホールディングス「従業員とともに」
・神戸製鋼所「環境・社会報告書2016」
・日新製鋼「CSR報告書2016」
・愛知製鋼「愛知製鋼レポート2016」
・大同特殊鋼「CSR報告書2015」
・トピー工業「TOPY Report 2016」