ホーム > 業界の取り組み > 鉄鋼製品と適用技術 > 土木 > 鉄鋼製品とその適用例 > 港湾
自立式は、タイロッドや控え工のない矢板壁であり、矢板の剛性と根入れ部の地盤の横抵抗力によって外力に抵抗する構造です。このため、地盤が良好で計画水深が小さい場合に適していますが、水深が比較的深い場合においても、鋼管矢板のような大断面の矢板を使用した施工例が増加しています。
タイロッド式は、矢板と控え工をタイロッドまたは、タイワイヤーで連結し根入れ地盤とタイロッド取付点を支承とし壁体を安定させる工法です。本工法は、鋼矢板・鋼管矢板を使用した工法の中では最も一般的なものです。
二重矢板式は、鋼矢板・鋼管矢板等を二列に打込み、その間をタイロッド等で連結し、中詰めを施して壁体を構成するものです。外力に対しては、矢板根入れ部の受働土圧と中詰め土砂のせん断抵抗及び矢板の曲げ剛性で抵抗するもので、いわばタイロッド式とセル式との中間的な構造形式です。
斜控え杭式は、矢板壁の背後に斜めに鋼杭を打込み、杭頭と矢板頭部を結合して、斜杭にタイロッドに代わりその横支承の役割をさせる構造です。 その特徴は、(1)背後地が狭い場合にも施工が可能である、(2)矢板頭部と杭頭を結合するだけで、波浪等に対して自立安定性が高い等です。
たな式は、一般的にたな、たな杭、たな前面の土留用矢板壁から構成されています。矢板壁背後にたなを設けることによって、矢板壁にかかる土圧を低減させる構造です。 その特徴は、(1)たな杭は、クレーン基礎として用いることができる、(2)壁高の大きい場合でも矢板の断面は小さくてすむ、(3)通常の矢板壁に比して施工が繁雑になる等です。
鋼矢板式は、多数の直線形鋼矢板を円形あるいは円弧形状に打設し、中詰めを施したものです。中詰めと鋼矢板が一体となって働き、主として中詰めのせん断抵抗と鋼矢板の継手摩擦によって外力に抵抗する構造形式です。 その特徴は、(1)壁高の大きな構造物でも他の構造に比べて使用鋼材量が少なくてすむ、(2)止水性がよいため大規模な締切工に適している、(3)中詰めが完了するまでは、波浪に対して弱い等です。
鋼板セル式は、工場や作業ヤードで鋼板を円形あるいは円弧形状に溶接のうえ現地で打設し、中詰めを施したものです。中詰めと鋼板が一体となって働き、外力に抵抗する構造形式です。 その特徴は、(1)20m以上の大水深においてスピーディーかつ確実に施工できる、(2)溶接による一体化構造のため止水性に優れている、(3)中詰めが完了するまでは、波浪に対して弱い等です。
コルゲート式は、鋼板に波付けしたコルゲートセクションをボルトにより円形に組立て、これを基礎地盤上に立て並べて内部に土砂を詰めて壁体を構成するものです。埋立護岸、岸壁、防波堤等の急速施工法として使用されています。隣接するコルゲートセルは、一般に継手によって接合します。この工法は、仮設構造物として多く採用されています。
直杭式は、通常の鋼矢板、L形ブロックなどを用いた護岸に沿って、その前方に鋼管杭あるいは形鋼で水深を確保するようにつくられた係留施設です。鋼杭の頭部を固定するコンクリート床版には、荒天時に大きな揚圧力が作用しないように配慮する必要があります。
斜め組杭式は、桟橋に作用する地震力、防衝工反力、牽引力等の水平力を斜め組杭で分担する構造です。従って、組杭の十分な支持力が得られる地盤が必要となります。また、斜め組杭の場合、隣接する直杭や土留部に杭が接近するので、杭配置は施工条件、利用条件等を考慮して慎重に決定する必要があります。
ジャケット式は、矢板で土圧や水圧を受け、それを土中深く打ち込まれた杭によって支える構造です。大水深や軟弱地盤で支持層が深い場所に適する工法であり、地盤改良などを考えると従来型より施工性、経済性の面でより優れている工法です。
ストラット式は、鋼管杭・鋼管矢板とその頭部を結合する上部工で構成される根入れ式ラーメン構造を、工場で製作された補剛部材で現地で接合して補強するものです。適切に部材を組み合わせることにより、岸壁や護岸、防波堤等に用いることができます。 その特徴は、(1)耐震性が向上し、大水深構造への適用が可能、(2)杭本数の削減、杭径のミニマム化が図れ、土留め一体構造により施工工程の簡素化が可能、(3)地盤改良の省略や範囲の縮小が可能となりトータルコストの削減が図れます。
二重矢板式は、二列に平行に打たれた鋼矢板壁もしくは鋼管矢板壁の間に良質な砂やぐり石を詰め込み頭部をタイロッドやコンクリートで固めた構造物です。主として中詰土の抵抗モーメントで外力に抵抗するため、中詰土として粘性土の使用はさけるべきです。また、この形式は仮締切堤としてもよく用いられます。
鋼管式は、鋼管杭を一定間隔で、あるいは鋼管矢板を連続で打込み、頭部をコンクリートで被覆したものであり、機能上不透過壁とするか否かによって両者を使い分けます。波力が大きい場合や、水深が深い場合には控えに鋼管杭を打込み、組み杭とすることによって、抵抗力を増大させることができるため、浅い水深から比較的深い水深まで利用範囲が広いことが特徴です。また、マウンドを行うなどして軟弱地盤上にも築造が可能です。さらに、比較的施工が容易であり、工期も短くてすむなどの利点があります。
カーテン・ウォール式は、土中に打込まれた杭の間に落とし込まれたカーテン(PC版など)により波の進入を防ぐもので、カーテン下端と海底面との間で海水の流出入を許す構造が主流です。このため貯木場の波除堤や養殖漁場の防波堤などによく用いられます。
1)自立式
自立式は、タイロッドや控え工のない矢板壁であり、矢板の剛性と根入れ部の地盤の横抵抗力によって外力に抵抗する構造です。このため、地盤が良好で、計画水深が小さい場合に適していますが、水深が比較的深い場合においても、鋼管矢板のような大断面の矢板を使用した施工例が増加しています。
2)タイロッド式
3)二重矢板式
二重矢板式は、鋼矢板・鋼管矢板等を2列に打込み、その間をタイロッド等で連結し、中詰めを施して壁体を構成するものです。外力に対しては、矢板根入れ部の受働土圧と中詰め土砂のせん断抵抗及び矢板の曲げ剛性で抵抗するもので、いわばタイロッド式とセル式との中間的な構造形式です。
4)斜控え杭式
1)鋼矢板式
2)鋼板セル式
1)ハイブリッド式
ハイブリッド式は、鋼材と鉄筋コンクリートを強固に一体化した合成版と鋼板で構成するケーソンです。合成版は、通常のコンクリートに比べ、同一版厚で大きな部材強度を有するため、版厚を薄く軽量化して浮遊時の吃水を減少させることができます。また、フーチングは大きな張り出しが可能なため、底面反力の調整ができ、個々の条件に最適な合理的断面が形成できます。
鉄鋼製品とその適用例へ戻る
ページの先頭へ
重防食鋼管矢板、金属被覆防食(チタン)
係留施設
1.矢板式係船岸
1)自立式
自立式は、タイロッドや控え工のない矢板壁であり、矢板の剛性と根入れ部の地盤の横抵抗力によって外力に抵抗する構造です。このため、地盤が良好で計画水深が小さい場合に適していますが、水深が比較的深い場合においても、鋼管矢板のような大断面の矢板を使用した施工例が増加しています。
2)タイロッド式
タイロッド式は、矢板と控え工をタイロッドまたは、タイワイヤーで連結し根入れ地盤とタイロッド取付点を支承とし壁体を安定させる工法です。本工法は、鋼矢板・鋼管矢板を使用した工法の中では最も一般的なものです。
3)二重矢板式
二重矢板式は、鋼矢板・鋼管矢板等を二列に打込み、その間をタイロッド等で連結し、中詰めを施して壁体を構成するものです。外力に対しては、矢板根入れ部の受働土圧と中詰め土砂のせん断抵抗及び矢板の曲げ剛性で抵抗するもので、いわばタイロッド式とセル式との中間的な構造形式です。
4)斜控え杭式
斜控え杭式は、矢板壁の背後に斜めに鋼杭を打込み、杭頭と矢板頭部を結合して、斜杭にタイロッドに代わりその横支承の役割をさせる構造です。
その特徴は、(1)背後地が狭い場合にも施工が可能である、(2)矢板頭部と杭頭を結合するだけで、波浪等に対して自立安定性が高い等です。
2.たな式係船岸
たな式は、一般的にたな、たな杭、たな前面の土留用矢板壁から構成されています。矢板壁背後にたなを設けることによって、矢板壁にかかる土圧を低減させる構造です。
その特徴は、(1)たな杭は、クレーン基礎として用いることができる、(2)壁高の大きい場合でも矢板の断面は小さくてすむ、(3)通常の矢板壁に比して施工が繁雑になる等です。
3.セル式係船岸
1)鋼矢板式
鋼矢板式は、多数の直線形鋼矢板を円形あるいは円弧形状に打設し、中詰めを施したものです。中詰めと鋼矢板が一体となって働き、主として中詰めのせん断抵抗と鋼矢板の継手摩擦によって外力に抵抗する構造形式です。
その特徴は、(1)壁高の大きな構造物でも他の構造に比べて使用鋼材量が少なくてすむ、(2)止水性がよいため大規模な締切工に適している、(3)中詰めが完了するまでは、波浪に対して弱い等です。
2)鋼板セル式
鋼板セル式は、工場や作業ヤードで鋼板を円形あるいは円弧形状に溶接のうえ現地で打設し、中詰めを施したものです。中詰めと鋼板が一体となって働き、外力に抵抗する構造形式です。
その特徴は、(1)20m以上の大水深においてスピーディーかつ確実に施工できる、(2)溶接による一体化構造のため止水性に優れている、(3)中詰めが完了するまでは、波浪に対して弱い等です。
3)コルゲート式
コルゲート式は、鋼板に波付けしたコルゲートセクションをボルトにより円形に組立て、これを基礎地盤上に立て並べて内部に土砂を詰めて壁体を構成するものです。埋立護岸、岸壁、防波堤等の急速施工法として使用されています。隣接するコルゲートセルは、一般に継手によって接合します。この工法は、仮設構造物として多く採用されています。
4.横桟橋式係船岸
1)直杭式
直杭式は、通常の鋼矢板、L形ブロックなどを用いた護岸に沿って、その前方に鋼管杭あるいは形鋼で水深を確保するようにつくられた係留施設です。鋼杭の頭部を固定するコンクリート床版には、荒天時に大きな揚圧力が作用しないように配慮する必要があります。
2)斜め組杭式
斜め組杭式は、桟橋に作用する地震力、防衝工反力、牽引力等の水平力を斜め組杭で分担する構造です。従って、組杭の十分な支持力が得られる地盤が必要となります。また、斜め組杭の場合、隣接する直杭や土留部に杭が接近するので、杭配置は施工条件、利用条件等を考慮して慎重に決定する必要があります。
5.ジャケット式係船岸
ジャケット式は、矢板で土圧や水圧を受け、それを土中深く打ち込まれた杭によって支える構造です。大水深や軟弱地盤で支持層が深い場所に適する工法であり、地盤改良などを考えると従来型より施工性、経済性の面でより優れている工法です。
6.ストラット式係船岸
ストラット式は、鋼管杭・鋼管矢板とその頭部を結合する上部工で構成される根入れ式ラーメン構造を、工場で製作された補剛部材で現地で接合して補強するものです。適切に部材を組み合わせることにより、岸壁や護岸、防波堤等に用いることができます。
その特徴は、(1)耐震性が向上し、大水深構造への適用が可能、(2)杭本数の削減、杭径のミニマム化が図れ、土留め一体構造により施工工程の簡素化が可能、(3)地盤改良の省略や範囲の縮小が可能となりトータルコストの削減が図れます。
防波堤
9.二重矢板式防波堤
二重矢板式は、二列に平行に打たれた鋼矢板壁もしくは鋼管矢板壁の間に良質な砂やぐり石を詰め込み頭部をタイロッドやコンクリートで固めた構造物です。主として中詰土の抵抗モーメントで外力に抵抗するため、中詰土として粘性土の使用はさけるべきです。また、この形式は仮締切堤としてもよく用いられます。
10.鋼管式防波堤
鋼管式は、鋼管杭を一定間隔で、あるいは鋼管矢板を連続で打込み、頭部をコンクリートで被覆したものであり、機能上不透過壁とするか否かによって両者を使い分けます。波力が大きい場合や、水深が深い場合には控えに鋼管杭を打込み、組み杭とすることによって、抵抗力を増大させることができるため、浅い水深から比較的深い水深まで利用範囲が広いことが特徴です。また、マウンドを行うなどして軟弱地盤上にも築造が可能です。さらに、比較的施工が容易であり、工期も短くてすむなどの利点があります。
11.カーテン・ウォール式防波堤
カーテン・ウォール式は、土中に打込まれた杭の間に落とし込まれたカーテン(PC版など)により波の進入を防ぐもので、カーテン下端と海底面との間で海水の流出入を許す構造が主流です。このため貯木場の波除堤や養殖漁場の防波堤などによく用いられます。
護岸
13.矢板式護岸
1)自立式
自立式は、タイロッドや控え工のない矢板壁であり、矢板の剛性と根入れ部の地盤の横抵抗力によって外力に抵抗する構造です。このため、地盤が良好で、計画水深が小さい場合に適していますが、水深が比較的深い場合においても、鋼管矢板のような大断面の矢板を使用した施工例が増加しています。
2)タイロッド式
タイロッド式は、矢板と控え工をタイロッドまたは、タイワイヤーで連結し根入れ地盤とタイロッド取付点を支承とし壁体を安定させる工法です。本工法は、鋼矢板・鋼管矢板を使用した工法の中では最も一般的なものです。
3)二重矢板式
二重矢板式は、鋼矢板・鋼管矢板等を2列に打込み、その間をタイロッド等で連結し、中詰めを施して壁体を構成するものです。外力に対しては、矢板根入れ部の受働土圧と中詰め土砂のせん断抵抗及び矢板の曲げ剛性で抵抗するもので、いわばタイロッド式とセル式との中間的な構造形式です。
4)斜控え杭式
斜控え杭式は、矢板壁の背後に斜めに鋼杭を打込み、杭頭と矢板頭部を結合して、斜杭にタイロッドに代わりその横支承の役割をさせる構造です。
その特徴は、(1)背後地が狭い場合にも施工が可能である、(2)矢板頭部と杭頭を結合するだけで、波浪等に対して自立安定性が高い等です。
14.セル式護岸
1)鋼矢板式
鋼矢板式は、多数の直線形鋼矢板を円形あるいは円弧形状に打設し、中詰めを施したものです。中詰めと鋼矢板が一体となって働き、主として中詰めのせん断抵抗と鋼矢板の継手摩擦によって外力に抵抗する構造形式です。
その特徴は、(1)壁高の大きな構造物でも他の構造に比べて使用鋼材量が少なくてすむ、(2)止水性がよいため大規模な締切工に適している、(3)中詰めが完了するまでは、波浪に対して弱い等です。
2)鋼板セル式
鋼板セル式は、工場や作業ヤードで鋼板を円形あるいは円弧形状に溶接のうえ現地で打設し、中詰めを施したものです。中詰めと鋼板が一体となって働き、外力に抵抗する構造形式です。
その特徴は、(1)20m以上の大水深においてスピーディーかつ確実に施工できる、(2)溶接による一体化構造のため止水性に優れている、(3)中詰めが完了するまでは、波浪に対して弱い等です。
15.ケーソン式護岸
1)ハイブリッド式
ハイブリッド式は、鋼材と鉄筋コンクリートを強固に一体化した合成版と鋼板で構成するケーソンです。合成版は、通常のコンクリートに比べ、同一版厚で大きな部材強度を有するため、版厚を薄く軽量化して浮遊時の吃水を減少させることができます。また、フーチングは大きな張り出しが可能なため、底面反力の調整ができ、個々の条件に最適な合理的断面が形成できます。
鉄鋼製品とその適用例へ戻る