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スチール缶Q&A

  • Q1
    スチール缶はリサイクルする際に、他の材料の様に原料化するための処理が必要ないようですが、これはどうしてですか。
    A1
    スチール缶は「磁石にくっつく」という特性を生かし、磁気選別機で容易に選別が出来、そのままプレスするだけで品質の高い原料になります。仮に缶の中に内容物が付着していたとしても、転炉や電炉で溶解した際に燃えてしまいますので、鉄の品質上は問題ありません。
    他の材料では付着している内容物を取り除いたり、材料の色別に選別する必要があります。

    各種容器の選別からリサイクルされるまで

  • Q2
    主に飲料用スチール缶等は、フタの部分がアルミで出来ていると思うのですが、再利用するために、このフタをそのまま一緒に溶かしても大丈夫なのですか。
    A2
    鉄とアルミニウムでは鉄の方が比重が大きいため、溶解すると鉄は自然と下の方へ沈み、その結果浮き上がったアルミ酸化物を容易に分離することができます。もともと、製鋼と呼ばれる工程で余分な酸素を除去するためにアルミニウムを加えていますので、飲料缶のアルミ蓋がついていても、全く問題ありません。
    また、スチール缶スクラップを溶かす際、アルミニウムの酸化により発生する熱で、電力の節約にもなります。
  • Q3
    『スチール缶のリサイクル率は日本でトップクラス』ということですが、このリサイクル率はどのようにして算出するのですか。
    A3
    1年間に発生したスチール缶スクラップのうち、どれだけ再利用されたかということで算出しています。これを計算式で表すと以下のようになります。

  • Q4
    スチール缶とアルミ缶の重量差はどのくらいあるのですか。
    A4
    鉄鋼メーカーと製缶メーカーでは、スチール缶の再生利用だけでなく、缶自体の軽量化を進めており、原材料使用量のリデュースをすすめています。1970年頃と比較すると、350g缶では63%、190g缶では20%の軽量化が実現されています。現在、同じ350mlの空缶で比較すると、当初25g程度あったスチール缶とアルミ缶の重量差は10g程度にまで縮まっており、手に持った感覚は殆ど変わりません。さらに、缶強度面から考えても、今後もスチール缶の重量は低減することが可能であり、鉄鋼メーカーと製缶メーカーの共同研究開発により、重量差は一層縮まるものと予想されます。

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