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耐候性鋼

概要

耐候性鋼は、適量のCu、Cr、Niなどの合金元素を含有し、大気中での適度な乾湿の繰り返しにより表面に緻密なさびを形成する鋼材です。緻密なさびが鋼材表面を保護しさびの進展が時間の経過とともに次第に抑制されていきます。
耐候性鋼は、溶接構造用鋼材としての優れた特性を有するとともに、適切な計画設計、施工、維持管理により無塗装で優れた防食性能を発揮するため、橋梁のライフサイクルコスト(LCC)の観点から魅力的な素材です。
主にニッケルを多く添加し、従来のJIS耐候性鋼に対し耐塩分特性を高めた新しい鋼材も開発されています。

JIS耐候性鋼

橋梁に使用される耐候性鋼はJISG3114溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材(SMAシリーズ)として規定されています。

板厚減少予測線図

飛来塩分量が0.05mdd(NaCl:mg/100cm2/day)以下における板厚減少量予測。

板厚減少予測線図

本図は、全国22ヵ所の橋桁の間に試験片を9年間水平暴露した結果に基づき求めた予測範囲で、建設省土木研究所、(社)鋼材倶楽部、(社)日本橋梁建設協会共同研究試験データより算出したものです。(団体名は当時)

新しい耐候性鋼「ニッケル系高耐候性鋼」

主にニッケルを多く添加し(1〜3%)、耐塩分特性を高めた耐候性鋼材です。
開発当初「海浜・海岸耐候性鋼」の名称としていましたが、海水の飛沫が直接付着するような厳しい環境においても適用可能との誤解を受ける懸念もあり、名称を変更させていただきました。

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