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耐ラメラテア鋼

概要

ラメラテアは、十字継手、T継手、角継手などの板厚方向に引張応力を受ける溶接継手で鋼板表面に平行な割れが発生する現象ですが、その発生原因には単に非金属介在物(主にMnS)を起点とするものの他、ルート割れが起点となるものなどがあります。
近年、鋼構造物の大型化かつ複雑化に伴い、拘束の厳しい溶接継手により板厚方向に大きな引張応力を受ける部材を採用するケースが多くなっています。このような構造部材には耐ラメラテア鋼の使用が推奨されています。

ラメラテア発生状況図

ラメラテア発生状況図

材料特性

耐ラメラテア性確認の一般的な簡便法としては、板厚方向の引張試験における絞り値と鋼中のS(硫黄)量の組み合わせで評価されます。

JIS G 3199による耐ラメラテア鋼の板厚方向の絞り値

クラス番号 3個の試験地の平均値 個々の試験値 S量(%)
Z15(S) 15%以上 10%以上 0.010
以下
(受渡当事者間の協定によって適用する)
Z25(S) 25%以上 15%以上 0.008
以下
Z35(S) 35%以上 25%以上 0.006
以下

適用例

耐ラメラテア鋼の適用箇所の例

耐ラメラテア鋼の適用箇所の例

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