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2024年度AJSIセミナーを実施

 日本鉄鋼連盟(JISF)では、2014年5月にASEAN鉄鋼評議会(AISC)と「環境」「標準化」「通商」の3分野における交流促進に係る覚書を締結いたしました。以後、環境分野においては、経済産業省の協力により官民協力プラットフォーム「日ASEAN鉄鋼イニシアチブ(AJSI)」を立ち上げ、ASEAN鉄鋼業への省エネ・環境保全に関する支援を実施しております。

 2024年11月20日、「日ASEAN鉄鋼イニシアチブ(AJSI)」の活動の一環として、2020年以来、約4年半ぶりにAJSIセミナーを対面開催しました。今回はERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)との共催で、11月18〜21日にタイ・バンコクにて行われた東南アジア鉄鋼協会(SEAISI)イベント:2024 ASEAN Iron and Steel Forum: Sustainable Steel and Green Constructionの一環として開催し、経済産業省製造産業局金属課 高橋幸二企画官、ERIA大倉直人研究・政策設計部長、SEAISI Yeoh Wee-Jin 事務局長が参加しました。

 本セミナーでは、カーボンニュートラルに向けた政策・技術面での取り組みや展望と、鉄鋼メーカーが抱える課題と取り組みについて日本・ASEAN諸国の代表者から紹介されました。

 第1部:カーボンニュートラルに向けた政策と取り組み
 ・ 日本鉄鋼業におけるカーボンニュートラルに向けたイニシアチブ
 ・ ASEAN鉄鋼業界におけるエネルギー事情とネットゼロエミッションロードマップの役割
 ・ ASEANのCO2排出削減が困難な産業における脱炭素化の検討・分析

 第2部:鉄鋼メーカーが抱える課題と取り組み
 ・ 国際的な鉄鋼脱炭素化イニシアチブ:グリーンスチールの必要性とGHG排出量評価
 ・ 排出量の算定方法:ケーススタディーとしてのEU炭素国境調整措置
 ・ GXリーグと個社のケーススタディー
 ・ カーボンニュートラルに向けたタイ鉄鋼産業が抱える課題と取り組み

 第3部:省エネとカーボンニュートラルに向けた技術開発
 ・ 「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクト(GREINS)の概要
 ・ 鉄鋼省エネ・CO2削減に関し利用可能な最適技術(BAT: Best Available Technology)及び
   カーボンニュートラルに向けた技術の紹介
 ・ 電炉におけるバイオコークスの利用研究に関する進展
 ・ 鉄鋼業界におけるCCU技術の適用と発展

 SEAISIのYeoh Wee-Jin 事務局長からは、AJSIセミナーは、JISF、SEAISI、AISC間の連携・協力を示すものとして、ASEAN鉄鋼業界に対する日本鉄鋼業の絶え間ない協力・貢献に対する謝意が述べられました。加えて、数十年にもわたるASEAN・日本の協力関係は、双方の鉄鋼業界にとって非常に有意義であるとして、AJSIセミナーの継続的な実施について希望が示されました。

 また、ERIAの大倉直人研究・政策設計部長からは、ERIAのAsia Zero Emission Centerにて行う産業分野の取組として鉄鋼業界の脱炭素化が非常に重要であること、課題解決のための研究プロジェクトを進めていること、また、AJSIセミナーの情報共有などのためのプラットフォームとしての役割やこのような日・ASEAN間のパートナーシップの継続及び新たな協力・成長の機会に対する期待が表されました。

 当連盟は日本政府との協力により、今後も「日ASEAN鉄鋼イニシアチブ(AJSI)」の活動を通じ、ASEAN鉄鋼業における省エネ・環境保全に関する支援を継続してまいります。

以上

本件に関するご連絡/お問合せ先:

一般社団法人日本鉄鋼連盟 総務部 総務・秘書・広報グループ
TEL:03-3669-4822  

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