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AJSI ウェビナー 2023 カーボンニュートラルへのパスウェイを実施

  日本鉄鋼連盟では、2014年5月にASEAN鉄鋼評議会(AISC)と「環境」「標準化」「通商」の3分野における交流促進に係る覚書を締結いたしました。以後、環境分野においては、経済産業省の協力により「日ASEAN鉄鋼イニシアチブ(AJSI)」という官民協力プラットフォームを立ち上げ、ASEAN鉄鋼業への省エネ・環境保全に関する支援を実施しております。

 2023年2月14日、「日ASEAN鉄鋼イニシアチブ」の活動の一環として、ASEAN加盟国 (インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス) を対象とし、「AJSI ウェビナー2023 カーボンニュートラルへのパスウェイ」をオンラインにて開催しました。日本からは経済産業省金属課金属技術室 伊藤隆庸室長、経済産業省産業環境政策課地球環境対策室 水野功平課長補佐、日本鉄鋼連盟国際環境戦略委員会 堂野前等委員長(日本製鉄環境政策企画部部長代理)、ASEANからは東南アジア鉄鋼協会(SEAISI) Yeoh Wee Jin (ヨー ウィー ジン) 事務局長をはじめ、約180名が参加しました。

 第1部ではCO2多排出産業である鉄鋼業がカーボンニュートラルを目指すためのパスウェイについて、日本・ASEAN各国の政策や鉄鋼企業の取組を紹介しました。第2部では、省エネ型二酸化炭素回収設備や水素アンモニアの燃焼技術等、鉄鋼省エネ・CO2削減に関し利用可能な最適技術(BAT: Best Available Technology)につき、日本のエンジニアリング会社から紹介されました。以下詳細となります。

 ■ 第1部:鉄鋼業におけるカーボンニュートラルに向けた政策と取組
   ・ カーボンニュートラルに向けた日本とASEANの取組
   ・ 鉄鋼省エネ関連国際規格
   ・ ASEANにおける二国間クレジット制度案件発掘調査の概要
   ・ オンライン製鉄所診断の概要・結果

 ■ 第2部:BAT(利用可能な最良技術) - カーボンニュートラルへの最初のステップ
   ・ 技術カスタマイズドリスト(※) の紹介
   ・ エンジニアリングメーカーによる高炉系/電炉系省エネ技術紹介
   ・ 環境保全に向けた技術、鉄鋼業界における水素製造・活用についての紹介

 東南アジア鉄鋼協会(SEAISI)のYeoh Wee Jin 事務局長からは、ここ数年世界各国で気候変動対策が加速しており、多くのASEAN加盟国も2050〜2065年カーボンニュートラルに向け努力している中で、約10年前にASEAN鉄鋼業へ省エネ・環境保全に関する支援を決定した日本の慧眼と日本政府や鉄鋼業界による継続的な支援に対する謝意が改めて示されました。

 ASEAN エネルギーセンターのChristopher G. Zamora(クリストファー ザモラ)氏からは、ASEANは2005年を基準年として2025年までにエネルギー消費原単位を32%削減するという目標を掲げ、2020年には同23.8%削減を達成した旨の紹介があり、経済産業省やCEFIAプロジェクト関係者を含む国際的なパートナーの貢献も大きいとして、今後の協力関係継続への期待が示されました。

 当連盟は日本政府との協力により、今後も「日ASEAN鉄鋼イニシアチブ」の活動を通じ、ASEAN鉄鋼業における省エネ・環境保全に関する支援を継続してまいります。


(※)各国・地域の製鉄所にふさわしい日本の優れた省エネ・環境保全、リサイクル技術を掲載した技術リスト。
   当連盟がインドやアセアン各国の専門家と作成した。
   https://www.jisf.or.jp/en/activity/climate/Technologies/index.html



本件に関するご連絡/お問合せ先:

一般社団法人日本鉄鋼連盟 総務部 総務・秘書・広報グループ
TEL:03-3669-4822  

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