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日アセアン鉄鋼イニシアチブ 省エネワークショップをインドネシアで開催

 日本鉄鋼連盟では、2014年5月に東南アジア鉄鋼協会(SEAISI)と「環境」「標準化」「通商」の3分野における交流促進に係る覚書を締結いたしました。以後、環境分野においては、経済産業省の協力により「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」という官民協力プラットフォームを立ち上げ、アセアン鉄鋼業への省エネ・環境保全に関する支援を実施しております。

 2020年2月13日、「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」の活動の一環として、インドネシア・ジャカルタにて省エネ・環境保全ワークショップが開催され、在インドネシア日本国大使館 松本将明 参事官、日本鉄鋼連盟 堂野前等 国際環境戦略委員長、インドネシア工業省 Harjanto 工業省機械・金属・輸送機器・電気産業総局長*1、インドネシア鉄鋼協会 Basso. D. Makahanap 部長*2をはじめとして、日本・インドネシアの鉄鋼関係者約40名が参加致しました。概要は以下の通りです。

・インドネシアからは、国内鉄鋼業の競争力強化のための政策として、エネルギー料金抑制が議会承認された旨、紹介がありました。加えて、インドネシア鉄鋼業の取組としては、エネルギーマネジメントシステムを通じた定期的なエネルギー使用量の監査やエネルギーセキュリティの実施・報告を行っているという説明がありました。

・日本からは、日本の優れた省エネ・環境保全技術のASEANへの移転を支援することを目的として、インドネシア鉄鋼業から要請のあった電炉向け省エネ・環境保全技術やノウハウに係る紹介を日本のエンジメーカーから行うとともに、日本技術への関心や今後日本に求めること等について意見交換を行いました。

・本イニシアチブの成果を基に、本年度から環境省の支援で活動しているJCM案件発掘事業に関する報告も行いました。

・ 日本鉄鋼業による、ASEAN鉄鋼業の省エネに資する取組として、昨年2月に改訂した「技術カスタマイズドリスト第3版」の内容や使い方を紹介しました。当該リストには、ASEAN鉄鋼業にふさわしい省エネ・環境保全技術が記載されており、従来の「技術カスタマイズドリスト第2版」は電炉用の技術のみが掲載されていたのに対し、第3版では高炉の省エネ・環境保全技術を追記しました。
・ また、製鉄所におけるエネルギー消費量・CO2排出量の計算方法を定めた国際規格であるISO14404の概要を共有するとともに、複合製鉄所に対応すべく開発中のISO14404-4についても紹介し、製鉄所内のエネルギー使用量の把握や省エネ活動を通じてのコストカットにつながる旨、説明しました。
・ 加えて、日本鉄鋼業がworldsteelのLCA方法論をベースに規格開発を主導し、2018年11月に「ISO20915」として正式発行された鉄鋼製品のライフサイクル環境負荷計算方法について発表するとともに、環境インパクトを評価するうえで、ライフサイクル全体を考慮することの重要性を説明しました。

・ インドネシアと日本間での長い期間の協力があったように、鉄鋼業における省エネ・環境分野に関するインドネシア鉄鋼協会と日本鉄鋼連盟間での協力を将来も継続できるよう期待していると、インドネシア鉄鋼協会から謝辞が寄せられました。

  当連盟は日本政府との協力により、今後も「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」の活動を通じ、アセアン鉄鋼業における省エネ・環境保全に関する支援を継続してまいります。

*1:英語での表記は次の通り:Director General of Metal, Machinery, Transportation Equipment & Electronic Industries, Ministry of Industry
*2:英語での表記は次の通り:Standard, Certification & Law Enforcement Director

本件に関するご連絡/お問合せ先:

一般社団法人日本鉄鋼連盟 総務部 総務・秘書・広報グループ
TEL:03-3669-4822  

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