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平成21年関西地区新年賀詞交換会/副会長挨拶

平成21年関西地区新年賀詞交換会 友野副会長年頭挨拶

皆様 あけましておめでとうございます。
鉄鋼連盟で副会長を務めております、住友金属の友野でございます。本日はお忙しい中、新年賀詞交換会にご出席いただき、誠にありがとうございます。また、平工 近畿経済産業局長におかれましては、ご多忙のところご臨席を賜り、御礼申し上げます。高いところから恐縮ではありますが、年頭にあたりまして、日本鉄鋼連盟を代表いたしまして一言ご挨拶申し上げます。

昨年は、まことに大きな変化のある年でした。わたくしども鉄鋼に関わる業界でも、お客様の需要の減少に、在庫調整も加わり、これまで経験したことのない、急激で大幅な環境悪化に直面しています。今回の世界同時不況がいつ底を打つのか、どこまで悪化するのか、現段階では全く予想がつきません。しかしながら本日お集まりの皆様方は、バブル崩壊から15年以上にわたり、構造改革や合理化努力、そして先を見据えた戦略に懸命に取り組んでこられました。わたしたちは、こうした実績を踏まえ、しかしこれに甘んじることなく、中・長期的視点をもち、様々な課題にチャレンジすることが重要です。

このような認識と、私たちを取り巻く内外の環境を踏まえ、日本鉄鋼連盟としての課題を大きく四点、申し上げたいと思います。

第一の課題は、地球温暖化問題への対応であります。
鉄鋼連盟は、世界的なCO2削減の実効性のある枠組みとして、セクター別アプローチを主張して参りました。本年開始される排出量取引の試行的実施には、連盟として団体参加し、その実効性・問題点をきっちりと検証し、発信して参りたいと思っています。

第二の課題は、原料調達への対応であります。
中・長期的な観点から、業界として引き続き様々な取組み・工夫をしていく必要があると考えています。


三つ目は、鉄鋼貿易の面からの、秩序あるマーケットの維持・形成に向けた取組みです。
EU、中国、韓国、台湾やタイとの「鉄鋼対話」を通じて、市場の相互理解への努力を継続します。また、経済活性化に寄与する経済連携協定、いわゆるEPAの推進に関し、経済産業省はじめ関係省庁の皆様のご尽力に感謝しますとともに、鉄鋼業界としても引き続き協力して参ります。

四つ目は、安全への取組みです。
労働災害の根絶に向けて、各社、安全活動の徹底と安全に対する意識の強化に向けた、一層のご努力をお願い致します。

これら4つの課題に取り組むと同時に、厳しい経済環境の中、わたくしども鉄鋼に関わる業界は、基礎産業素材の供給者としての役割をきちんと果たし、日本経済の一刻も早い回復に貢献して参りたいと思います。

さて関西に目を向けますと、まず、今年はサッカーJリーグのガンバ大阪の天皇杯優勝で幕を開け、誠に幸先のよいスタートとなりました。鹿島アントラーズはリーグ制覇に力を使い果たしてしまい、個人的には忸怩たる思いがございますが。
また現在、関西の将来をになう投資は着々と進行しています。ここ関西では、電機メーカーさんの大型投資が相次いで実施されている他、中之島新線も開通し、この春には阪神なんば線が神戸と奈良を直通でつなぐことになります。さらに、理化学研究所による次世代スーパーコンピュータ施設の建設も進められており、梅田の北ヤードの開発も控えています。また、関空の2期事業も前進しており、産学両面で数多くの大型プロジェクトが進行しています。
景気減速下で長期を見据えて実行した投資は、後に大きく花開くことが多いというのが、歴史の教えるところであります。

今回の世界的な景気減速からの反転・回復は、中国の経済動向が一つのキーとなると予想されます。関西はなんといっても貿易面で中国と深いつながりを持っています。域内からの輸出総額に占める中国向けの割合は20%近くに達しており、全国平均を大きく上回り、中国・アジアへのゲートウェイとしての存在感を高めています。ご存知の通り、麻生総理は、世界経済の回復は日本から、との抱負を語っておられます。その日本の回復は関西から、との心意気でこの局面 に立ち向かっていきましょう。

最後に、皆様方におかれましては、鉄鋼連盟をはじめとする業界団体に対しまして、今後とも倍旧のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。皆様方の益々のご発展とご健勝を、心より祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。ご清聴有難うございました。

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