ホーム > ニュースリリース > 会長コメント > 世界鉄鋼業の過剰生産能力問題に対する日本鉄鋼業界の取り組みについて

会長コメント

世界鉄鋼業の過剰生産能力問題に対する日本鉄鋼業界の取り組みについて

2016年5月30日
一般社団法人日本鉄鋼連盟
会長 進藤 孝生


 

 現下の世界鉄鋼業は、過剰生産能力を背景とした高水準の生産により、鉄鋼需給環境の一層の悪化、鉄鋼企業の収益低迷に加え、世界的な保護貿易的措置の蔓延など、極めて深刻な状況下にある。殊に、世界の過剰生産能力の過半を占める中国鉄鋼業の構造改革の早期の実現は、世界鉄鋼業の健全な発展と持続的な成長に向けた喫緊の課題となっている。

 かかる状況のもと、日本政府は、経済協力開発機構(OECD)での多国間協議や鉄鋼対話等の二国間での取り組み等を通じ、過剰生産能力問題への対応を精力的に推進してきた。日本鉄鋼業界として、過剰生産能力問題の解消に向けた建設的な議論が各国・地域間で共有されることを強く望むところであり、政府関係各位によるこれまでのご尽力に謝意を表したい。

 また、5月26日〜27日に開催されたG7伊勢志摩サミットにおいても、同首脳宣言の貿易分野において鉄鋼業における過剰生産能力に関する問題が盛り込まれたことも、日本政府による多大なご尽力の賜物であり、政府関係各位に改めて敬意を表したい。

 日本鉄鋼業界としても、去る5月15日〜18日にかけて中国・北京市で開催されたCISA主催の第9回 中国国際鉄鋼大会において、日本鉄鋼業の過去の構造調整の経験を通じた教訓等について中国の鉄鋼業界首脳との共有を図るなど、日本政府と歩調を合わせたサポートを積極的に推進しているところである。

 当連盟では、引き続き世界の過剰生産能力問題の早期の解消に向けて、こうした日本政府の取り組みに対し最大限の協力を惜しまない所存である。

 

以上

                                

本件に関するご連絡/お問合せ先:
一般社団法人 日本鉄鋼連盟 総務本部 秘書・広報グループ TEL:03-3669-4822
              国際協力・調査本部 海外調査グループ TEL:03-3669-4835

ページの先頭へ