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会長コメント

タイの熱延鋼板・厚板反ダンピング調査決定に関するコメント

2003年5月27日
(社)日本鉄鋼連盟
会長 千速 晃

タイの反ダンピング委員会は、5月26日、日本を含む14ヶ国からのタイへの輸入熱延鋼板・厚板に対して、高率の反ダンピング税を賦課する旨の決定を公示した。日本からの当該輸入製品の大部分はタイ鉄鋼業が供給できない冷延用の熱延鋼板であり、タイ国内産業に損害を与えていないこと、加えて少なくとも日本製の全ての当該冷延用熱延鋼板を反ダンピング税賦課の対象から除外すべきことを、日本鉄鋼業界は事実に基づき主張してきた。今般の決定は、日本製熱 延鋼板・厚板による被害を認定し、当該冷延用熱延鋼板の一部を反ダンピング税賦課の対象としたものであり、不当かつ極めて遺憾である。

これまで日本鉄鋼業界は、タイ政府の要請に基づき、タイにおける冷延鋼板メーカー2社の建設及び運営に、資本、技術、経営等あらゆる面で協力するとともに、タイ国内の熱延鋼板メーカーからは供給できない高級冷延用熱延鋼板を当該2社に安定的に供給することを通じて、タイ製造業の発展に大きく貢献してきたところである。

今回の日本製熱延鋼板・厚板に対する反ダンピング税の賦課決定により、タイにおけるこれら冷延製造業、さらには、冷延鋼板の需要産業である自動車・電機産業等に対する極めて深刻な悪影響が危惧されるところである。

以上のように本決定は到底容認できるものではなく、日本鉄鋼業界としては日本政府と充分協議のうえ、事態の打開に向けた措置を検討していく所存である。

以上

本件に関するご連絡/お問合せ先:

(社)日本鉄鋼連盟 総務本部秘書・広報グループ
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