粉にした鉄鉱石(粉鉱石)を鉄鉱石(てっこうせき)から銑鉄を作り出す高炉(こうろ)にそのままで装入すると、高炉は目づまりを起こしてしまいます。そこで粉鉱石に粉コークスと5〜15%の石灰石を混ぜ、一定の大きさに焼き固めます。この工程を焼結といいます。粉鉱石の固め方にはペレットにする方法もあります。ペレットは微粉鉱石に水と粘結剤を加えて直径10〜30mmの球状にし、焼き固めたものです。
コークスには、鉄鉱石を炭素で還元して鉄分を取り出す、高炉の中で還元ガスや溶けた鉄の通路を確保するといった役割があります。そのため高炉用コークスは、簡単につぶれたり崩れたりしない硬さと強さを持ち、粒度が揃い、灰分、水分、イオウ分が少ないことが条件になり、粘結性に富む強粘結炭を用います。コークスは製鉄所内のコークス炉でつくられます。洗炭し、粉砕・整粒した上で強粘結炭に多少の弱粘結炭を配合し、炉に装入。十数時間かけて蒸し焼きにするとコークスの出来上がりです。