第1回グリーン・スチール・セミナーの開催について
(本セミナーは終了しました。多数のご来場、誠にありがとうございました。)
社会資本の整備・ライフサイクルについての最近の取組み
〜鋼構造の優れた環境性能について〜
建築士会CPD認定プログラム, 土木学会認定CPDプログラム
開催趣旨
建設分野では、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)評価手法の導入の動きが進んでおり、LCAについての考え方を理解することが重要となってきています。一方、鋼材を使用する鋼構造は、リサイクル性、解体性、リユースなどの環境性能(グリーン性)に優れるものとして評価が高まっております。
日本鉄鋼連盟ではこうした建設環境分野の最新の動きを紹介することで、知見を深め、またグリーン性に優れた鋼構造の利点をご理解いただき、利用を促進するため、建設に携わる方を広く対象に「グリーン・スチール・セミナー」を開催いたします。
今回はLCAなどの環境評価に係る講演の他、建設分野での大きな関心事であります公共事業について「公共事業が日本を救う」と題した特別講演と、具体的な「LCC:ライフ・サイクル・コストの縮減」の取り組み等についての講演を予定しています。
広く関係の方々、ご関心のある方々にご参加いただきたくご案内申し上げます。
講演内容・講師
1. 「建設分野のLCA研究動向と今後の展開」
諏訪東京理科大学大学院 教授 奈良 松範
建設事業は様々な企業が協力して実施する活動である、インベントリデータの収集が困難である等の理由からLCAの活用が遅れていました。しかし今後、建造物の適切な環境影響評価を行うためにLCAは不可欠であるという観点から、具体的な手法の研究が進められています。本講演ではLCA手法確立とその実用化のための研究の動向を俯瞰し、その適用可能性について言及します。さらに今後の建設LCAの活用方策について論究します。
2. 「鉄鋼業のLCA 世界鉄鋼協会の考え方」
新日本製鐵株式会社 参与 川合 良彦
各種素材の環境影響評価について社会的な関心が高まる中、鉄鋼業でもさまざまなLCA活動について、1990年代の後半頃から、世界鉄鋼協会(worldsteel)やその前身である国際鉄鋼協会(IISI)、さらには日本鉄鋼連盟などの場において取り組んできました。講演では鉄鋼業のLCAの検討内容について、主にリサイクルの視点などを中心としてご説明します。
3. 「環境にやさしい社会を支える建設用鋼材」
日本鉄鋼連盟 建設環境研究会 副委員長(住友金属工業?? 建設技術部部長) 千田 光
地球温暖化対策における高炉・電炉業の役割、温暖化防止に貢献する鋼材、循環型社会に貢献する鋼材、生態系保全に貢献する鋼材等を紹介します。
4. 「橋梁アセットマネジメントシステムの開発と実用化事例紹介」
鹿島建設株式会社 土木管理本部 技師長 金氏 眞
戦後の復興期ならびに高度成長期に集中的に建設した数多くの道路橋は、インフラ資産として我が国の経済・産業を支える一方で、高齢化に伴う老朽化が進行しており、維持管理・更新費用が近い将来大きな負担となることが懸念されています。従来の事後保全一辺倒の維持管理方針を改め、予防保全によるライフサイクルコスト縮減を可能にする橋梁アセットマネジメントシステム(BMStar)の開発・実用化事例を紹介します。
特別講演
「公共事業が日本を救う」
京都大学大学院 教授 藤井 聡
「公共事業は、もう必要ではない」という風潮が、メディアでも学会でも政界でも支配的です。その空気は、今回の東日本大震災を契機に若干緩和したとはいえ、基本的な潮流はほとんど変わってはいません。しかし、明るい日本の未来のためには、防災的にも、インフラ老朽化対策的にも、そしてマクロ経済的にも、公共事業が必要であることは明々白々です。本講演では、公共事業不要論が如何に不正なデータに基づくモノであり、かつ、公共事業必要論が如何に正当であるかを明らかにします。
日時
平成24年3月5日(月) 13:00〜16:55
会場
大手町サンケイプラザ3階311・312号室(定員200名) 住所:東京都千代田区大手町1-7-2
主催
一般社団法人日本鉄鋼連盟
受講料
無料
申込締切
平成24年2月27日(月)必着(会場の都合上、定員に達し次第締切らせていただきます)
申込方法
こちらのフォームよりお申込みください。(別ウィンドウで開きます)
参加申込受付時に返信いたします確認メールをプリントアウトの上、当日会場にお持ちください。
問合せ先
一般社団法人日本鉄鋼連盟 経営政策本部 市場開発グループ
TEL:(03)3669-4815 FAX:(03)3667-0245 E-maii:gss@jisf.or.jp
開催案内
PDFファイル(別ウィンドウで開きます)