ホーム > 業界の取り組み > 地球温暖化対策 > 鉄鋼業界の取り組み > 日中鉄鋼業環境保全省エネ先進技術交流会 > 第15回日中鉄鋼業環境保全・省エネ専門家交流会の開催結果について
日本鉄鋼連盟は、中国鋼鉄工業協会(CISA)とともに2005年に「日中鉄鋼業環境保全・省エネ先進技術専門家交流会」を立ち上げました。本交流会では、両国の専門家が環境保全・省エネルギーに関する技術を中心に交流を図り、これまで中国鉄鋼業における環境保全・省エネルギー対策の実施やレベル向上に多大な成果を挙げております。 粗鋼生産が世界第一位の中国鉄鋼業との交流を通じ、地球温暖化・カーボンニュートラル対策の一層の促進を図るべく、本年CISAとの共催で「日中鉄鋼業環境保全・省エネ専門家交流会」を開催しました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて以来、約5年半ぶりに中国での対面開催となりました。 本交流会には、日本鉄鋼連盟国際環境戦略委員会 堂野前 等委員長(日本製鉄(株)環境政策企画部部長代理)、日本鉄鋼連盟 伊吹 隆直常務理事、CISA 姜 維副会長をはじめ、日中両国から鉄鋼関係者約80名が参加しました。両国の代表者からカーボンニュートラルに向けた取組みや省エネ、CO2削減、環境保全等の具体的な対策への取組み状況、グリーンスチールといった足元の両国鉄鋼業の関心が高いテーマについて発表があり、積極的な情報・意見交換を行いました。 当連盟は、日中の相互利益に則りつつ、交流を継続していくことで、引き続き地球規模でのカーボンニュートラル実現に向けた各種取組みや省エネ・環境対策ならびに鉄鋼業の持続的発展に寄与してまいります。
○日本 ・ 交流会の名称にもあるように「省エネ」、「環境保全先進技術」についての交流を行ってきたが、足元、カーボンニュートラルの実現に向けた大きなうねりが日中の鉄鋼業を取り巻いており、本交流会においてもそれらの動きを踏まえた交流を行うことに大きな意義がある。 ・ 脱炭素を進めると一次エネルギー使用量が増加する可能性があり、脱炭素を目指すだけではなく、エネルギー使用量を抑制するためにも、これまで日中で取組んできたように省エネにも注力していく必要がある。 ・ トランジション期の取組みであるグリーンスチールは、日中双方でアプローチは異なっていたが、鉄鋼需要家に対して、鉄鋼製品が環境に配慮して生産されたものであるという理解を促していく必要があり、新たな市場作りにも努力していかなければならない。 ・ 今回の交流会では情報共有だけでなく、日中双方からの活発な議論も行われた。交流会で得られた知見が今後の日中のカーボンニュートラル、脱炭素に向けた活動に寄与できれば幸い。 ○中国 ・ 本交流会は2005年の発足以来、100以上の技術に対して意見交換を行い、中国の省エネ・環境保全分野の発展に貢献している。加えて、鉄鋼業はグローバル産業であり、日中鉄鋼業、ひいては世界鉄鋼業の気候変動に貢献してきたことは意義深い。この交流を通じて、技術には国境がないことを実感しており、GXに向けた技術交流を続けていきたい。 ・ 高炉の転換、炭素排出削減技術コストの最適化、グリーンエネルギーの効率的利用などのテーマは、日中両国が協力して取組むべき課題であり、世界の鉄鋼業の屋台骨として、グリーン転換をリードする使命を担っている。 ・ 研究開発を加速するための技術協力プラットフォームの構築、貿易に対する障壁の軽減、グリーンスチールに関する相互承認の共同策定など、win-winの協力メカニズムをさらに探求したい。特に世界的なグリーン貿易のルールメイキングについては、公正で科学的な評価基準を共同で模索し、国際的な議論を共同構築する必要がある。
記念撮影
以上
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日本鉄鋼連盟は、中国鋼鉄工業協会(CISA)とともに2005年に「日中鉄鋼業環境保全・省エネ先進技術専門家交流会」を立ち上げました。本交流会では、両国の専門家が環境保全・省エネルギーに関する技術を中心に交流を図り、これまで中国鉄鋼業における環境保全・省エネルギー対策の実施やレベル向上に多大な成果を挙げております。
粗鋼生産が世界第一位の中国鉄鋼業との交流を通じ、地球温暖化・カーボンニュートラル対策の一層の促進を図るべく、本年CISAとの共催で「日中鉄鋼業環境保全・省エネ専門家交流会」を開催しました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて以来、約5年半ぶりに中国での対面開催となりました。
本交流会には、日本鉄鋼連盟国際環境戦略委員会 堂野前 等委員長(日本製鉄(株)環境政策企画部部長代理)、日本鉄鋼連盟 伊吹 隆直常務理事、CISA 姜 維副会長をはじめ、日中両国から鉄鋼関係者約80名が参加しました。両国の代表者からカーボンニュートラルに向けた取組みや省エネ、CO2削減、環境保全等の具体的な対策への取組み状況、グリーンスチールといった足元の両国鉄鋼業の関心が高いテーマについて発表があり、積極的な情報・意見交換を行いました。
当連盟は、日中の相互利益に則りつつ、交流を継続していくことで、引き続き地球規模でのカーボンニュートラル実現に向けた各種取組みや省エネ・環境対策ならびに鉄鋼業の持続的発展に寄与してまいります。
3月13日(木) : 本会議(ヒルトン武漢オプティクスバレー)
3月14日(金) : 見学会(武漢鋼鉄有限公司、中冶南方工程技術有限公司)
・ グリーンスチールに関するworldsteel及び日本鉄鋼業の活動
・ 脱炭素に向けた取組み
・ 製鉄所における燃料・電力・蒸気需給ガイダンスシステム
・ 鉄鋼副産物を用いたブルーカーボン創出に向けた取組み
中国側発表テーマ(下記4件)
・ 中国鉄鋼業における低炭素グリーン関連の実践と中国低炭素排出鉄鋼評価方法について
・ 沙鋼超薄板帯鋼技術の実践と製品の市場における応用脱炭素に向けた取組み
・ 首鋼の一貫製鉄所における極限エネルギー効果応用の実践と展望
・ 焼結ヘッダー排ガスバッグハウスのダスト削減とカーボン削減の技術と応用
○日本
・ 交流会の名称にもあるように「省エネ」、「環境保全先進技術」についての交流を行ってきたが、足元、カーボンニュートラルの実現に向けた大きなうねりが日中の鉄鋼業を取り巻いており、本交流会においてもそれらの動きを踏まえた交流を行うことに大きな意義がある。
・ 脱炭素を進めると一次エネルギー使用量が増加する可能性があり、脱炭素を目指すだけではなく、エネルギー使用量を抑制するためにも、これまで日中で取組んできたように省エネにも注力していく必要がある。
・ トランジション期の取組みであるグリーンスチールは、日中双方でアプローチは異なっていたが、鉄鋼需要家に対して、鉄鋼製品が環境に配慮して生産されたものであるという理解を促していく必要があり、新たな市場作りにも努力していかなければならない。
・ 今回の交流会では情報共有だけでなく、日中双方からの活発な議論も行われた。交流会で得られた知見が今後の日中のカーボンニュートラル、脱炭素に向けた活動に寄与できれば幸い。
○中国
・ 本交流会は2005年の発足以来、100以上の技術に対して意見交換を行い、中国の省エネ・環境保全分野の発展に貢献している。加えて、鉄鋼業はグローバル産業であり、日中鉄鋼業、ひいては世界鉄鋼業の気候変動に貢献してきたことは意義深い。この交流を通じて、技術には国境がないことを実感しており、GXに向けた技術交流を続けていきたい。
・ 高炉の転換、炭素排出削減技術コストの最適化、グリーンエネルギーの効率的利用などのテーマは、日中両国が協力して取組むべき課題であり、世界の鉄鋼業の屋台骨として、グリーン転換をリードする使命を担っている。
・ 研究開発を加速するための技術協力プラットフォームの構築、貿易に対する障壁の軽減、グリーンスチールに関する相互承認の共同策定など、win-winの協力メカニズムをさらに探求したい。特に世界的なグリーン貿易のルールメイキングについては、公正で科学的な評価基準を共同で模索し、国際的な議論を共同構築する必要がある。
記念撮影

以上
一般社団法人日本鉄鋼連盟 総務部 総務・秘書・広報グループ
TEL : 03-3669-4822 FAX : 03-3664-1457