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日アセアン鉄鋼イニシアチブ 省エネワークショップを開催

 日本鉄鋼連盟では、2014年5月に東南アジア鉄鋼協会(SEAISI)と「環境」「標準化」「通商」の3分野における交流促進に係る覚書を締結いたしました。以後、環境分野においては、経済産業省の協力により「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」という官民協力プラットフォームを立ち上げ、アセアン鉄鋼業への省エネ・環境保全に関する支援を実施しております。

 2018年12月19日、「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」の活動の一環として、ベトナム・ハイフォンにて省エネワークショップが開催され、経済産業省 大今宏史金属課課長補佐、日本鉄鋼連盟 藤本健一郎 国際環境戦略委員長、ベトナム商工省Nguyen Thi Lam Giang局長、ベトナム鉄鋼協会Chu Duc Khai副会長をはじめとして、日本・アセアン4か国(ベトナム、インドネシア、タイ、マレーシア)の鉄鋼関係者約40名が参加致しました。概要は以下の通りです。

・ベトナムから、ベトナム国内のエネルギー政策について、エネルギー効率の高い技術導入を促進する動きが高まっているとの発表があり、鉄鋼業については、2025年までにコークス炉、高炉、電炉等の設備を対象に規定された排出等の順守を求めていると紹介がありました。
・タイ鉄鋼業からは、日本がノウハウを伝える等のサポートをしている「気候技術センター・ネットワーク(CTCN)*1」プロジェクトの下で取組んでいる国内ベンチマーキング作りについて紹介があり、CO2排出量に関する国内ベンチマーキングの結果の報告がされました。
・日本からは、現在、電炉技術のみを掲載していた「ASEAN版技術カスタマイズドリスト(TCL)*2」に高炉技術も掲載し、バージョンアップしたversion 3のTCL原案を紹介するとともに、2018年夏に日本の専門家が実施したベトナム国内製鉄所の診断結果概要を報告しました。
・加えて、これまでASEANで実施した13製鉄所診断のフォローアップ調査の結果について紹介し、ASEANで行っている「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」の取り組みについて、ASEAN各国から高い評価を得ている旨を報告しました。
・日本からは、日本鉄鋼業がworldsteelのLCA方法論をベースに規格開発を主導し、2018年11月に「ISO20915」として正式発行された鉄鋼製品のライフサイクル環境負荷計算方法について発表をしました。

 当連盟は日本政府との協力により、今後も「日アセアン鉄鋼イニシアチブ」の活動を通じ、アセアン鉄鋼業における省エネ・環境保全に関する支援を継続してまいります。

*1:Climate Technology Centre & Networkの略。国連における途上国の技術ニーズの特定や技術に係る情報提供・能力強化を目的としたネットワーク。
*2: Technologies Customized Listの略。ASEAN鉄鋼業にふさわしい省エネ・環境保全技術を掲載しているリスト。

本件に関するご連絡/お問合せ先:

一般社団法人日本鉄鋼連盟 総務部 総務・秘書・広報グループ
TEL:03-3669-4822  

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