ホーム >  ニュースリリース > トピックス >平成30年新年賀詞交換会

トピックス

  一般社団法人日本鉄鋼連盟 平成30年新年賀詞交換会は、1月5日(金)正午からホテルニューオータニにおいて、世耕 弘成 経済産業大臣、武藤 容治 経済産業副大臣、加藤 勝信 厚生労働大臣、高木 美智代 厚生労働副大臣、秋元 司 国土交通副大臣、伊藤 忠彦 環境副大臣をご来賓にお迎えし、進藤 孝生 会長〔新日鐵住金且ミ長〕、柿木 厚司 副会長〔JFEスチール且ミ長〕、兼田 智仁 副会長〔伊藤忠丸紅鉄鋼且ミ長〕、堀江 誠 副会長〔住友商事叶齧ア執行役員〕が出席して開催され、約1,500名の参加を得て盛況裡に閉会しました。

平成30年新年賀詞交換会 進藤会長年頭挨拶

 新年、明けましておめでとうございます。
 本日はまことにご多忙の中、日本鉄鋼連盟の賀詞交換会に多数のご臨席を賜りありがとうございます。

 昨年を振り返りますと、日本経済は、雇用環境改善により消費が持ち直し、企業収益も拡大する等、ゆるやかな回復傾向が続きました。一部指標に鈍化傾向が窺われた中国経済も、政府による景気下支え効果もあって安定的に推移し、世界経済も総じて緩やかな回復が続きました。
 こうした経済環境の下、わが国の鉄鋼需要も、オリンピック・パラリンピック関連需要の現出による建設関連需要や自動車・産業機械等をはじめとした製造業向けの旺盛な需要に支えられ、好調に推移しました。

 このような中で、本年、鉄鋼業界が重点的に取り組むべき課題を5点、お話します。

 一点目は、会員各社の安全や品質等を強化するための取り組みの深化です。
鉄鋼業界では、「安全は全てに優先する」との基本理念のもと、労働災害の未然防止に向けた取組みを懸命に推進してまいりました。当連盟としても、安全対策に関するマニュアルの作成や啓発・教育の機会の提供を通じて、会員各社の安全意識の一層の向上と安全対策の取組み支援を行っております。これらの取組みに加え、本年も「製造業安全対策官民協議会」の活動への積極的な参画を通じ、業種横断的に得られた知見の会員各社へのフィードバック等、安全衛生活動の一層の深化を支援してまいります。
また品質面でも、各社の品質保証体制強化に向けて策定した「品質保証体制強化に向けたガイドライン」が業界内にしっかりと浸透・定着するよう、継続的に取り組んでまいります。。

 二点目は、世界鉄鋼業の持続的な発展と自由で公正な鉄鋼貿易体制の確立に向けた取り組みです。
本課題における主たる取り組みは、世界の過剰生産能力問題への対応です。日本政府主導のもと、2016年のG7伊勢志摩サミットで本課題が各国共通の課題であるとの認識が形成された後、主要鉄鋼生産国の政府間協議の場として発足した「鉄鋼グローバル・フォーラム」において、課題解決に向けた検討が精力的に進められてきました。そして昨年11月、本フォーラムの閣僚級会合で、参加各国により具体的な政策的解決策を含む報告書が採択されました。これまでの日本政府関係者のご尽力に心より感謝申し上げるとともに、今後も、実効性のあるレビューの実施など本課題の完全解決に向けて引き続きのご支援をお願い申し上げます。

 この間、本課題に大きな影響を及ぼす中国も、政府が鉄鋼業の構造調整に本腰をいれて取り組んでいます。この2年間で約1億1,500万トンの粗鋼生産能力を削減し、元々公式統計の外にあった低品位の違法鋼材であるいわゆる「地条鋼」の生産能力も全廃させたと発表されました。
当連盟としては、日本政府と歩調を合わせ、グローバル・フォーラムにおける多国間取り組みへの協力はもちろん、日中二国間の枠組みにおいて、わが国の過去の構造調整の経験や鉄鋼需要見通しの策定ノウハウを説明する等、中国鉄鋼業の構造調整に資する取り組みを継続することで本課題の解決に尽力してまいります。

また、ここ数年世界各国・地域で頻発していた鉄鋼製品を巡るアンチダンピング措置等の発動は落ち着きを見せつつありますが、当連盟としては、政府が主催する鉄鋼対話等を通じ、誤った事実認識、思わぬ誤解に基づく貿易摩擦の未然防止と、自由で公正な鉄鋼貿易体制の確立に向けた取り組みを引き続き推進してまいります。

 三点目は、地球温暖化対策とエネルギー問題への対応であります。
日本鉄鋼業は「低炭素社会実行計画」に基づき、いわゆる「3つのエコ」と「革新的技術開発」の取組みを通じて、日本にとどまらない地球規模での地球温暖化対策に取り組んでいます。本年のCOP24におけるパリ協定実施指針の採択に向けて、日本政府には、技術面の強みを有する我が国ならではの貢献のあり方を世界に発信し、国際世論をリードして頂きたいと思います。我が国の地球温暖化に関する長期戦略の策定に際しては、経済産業省が昨年示されたいわゆる「3本の矢」を基礎とした「地球儀を俯瞰した地球温暖化対策」の方向性で取りまとめられることを期待しております。
また、本年、エネルギー基本計画の見直しが予定されている中、安全性の確認された原子力発電の再稼働や、賦課金が拡大の一途をたどるFIT制度の抜本的な見直し等を通じて、低廉かつ安定的なエネルギー供給を実現し、わが国の持続的成長の基盤を強化する政策を進めて頂くことを期待致します。

 四点目は税制面での国際的なイコールフッティングの確保に向けた対応であります。
平成30年度の税制改正大綱において「IoTに係る設備投資を促進する税制」等の整備が行われたことを歓迎します。一方で、米国で大規模な税制改革が行われたことも踏まえ、引き続き、企業の実質的税負担の軽減につながる法人税改革や償却資産に対する固定資産税の一層の見直し等により、わが国企業の国際競争力の維持・強化に向け、イコールフッティングを実現する政策の推進をお願い致します。

 そして五点目は、「働き方改革」への対応であります。
先般、「新しい経済政策パッケージ」が閣議決定され、わが国の潜在成長力の引き上げのための構造改革を推進するために「生産性革命」と「人づくり革命」に取り組む旨の政策が発表されました。この中で、従来より提起されてきた「働き方改革」が、多様な人材が活躍できる会社・業界を実現し、企業の生産性向上にもつながっていくものと認識しており、鉄鋼業界としてはこれを重要な課題と位置付け、会員各社とともに取り組んでまいります。

 本年2018年は、世界の政治的・地政学的リスクを抱えつつも、鉄鋼マーケットは、好調な世界経済を背景に需給は引き続きタイトな状況が継続すると見込んでおり、近年の中では久々に先行きも明るい事業環境でスタート致します。
日本鉄鋼連盟としては、関係各位のご理解とご支援を賜りながら、以上申し上げた5つの重点分野を中心とする諸課題に取り組んでまいります。この場をお借りしまして、改めて皆さま方の引き続きのご指導とご鞭撻をお願い申し上げます。

 結びにあたり、本日お集まりの皆様、また関係各位にとりまして、本年が有意義で実りの多い年となりますことを心より祈念致しまして、私の挨拶とさせて頂きます。


 

  

  進藤会長                                    兼田副会長

 

  

  世耕経済産業大臣                               加藤厚生労働大臣


  

  伊藤環境副大臣                                秋元国土交通副大臣                

 

 

ページの先頭へ