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 鉄鋼製品のLCI計算手法ISO規格化 新規提案書を提出

  このほど、日本鉄鋼連盟は鉄鋼製品のLCI(Life Cycle Inventory)計算手法をISO規格化するため、7月3日(金)にISOのTC-17(Technical Committee)(鋼)幹事に、規格化の最初の手続きとなるNWIP(New Work Item Proposal:新規作業項目提案)を提出しました。

  鉄鋼製品の最大の特徴は、それを使用した製品が使命を終えて廃棄(例えば自動車の廃車)された後もスクラップとしてほぼすべて回収され、再び鉄鋼プロセスに戻されることによって新たな製品に生まれ変わることにあります(クローズド・ループ・リサイクル)。worldsteel(世界鉄鋼協会)は鉄鋼製品の持つクローズド・ループ・リサイクルの特徴を適正に反映したLCA(Life Cycle Assessment)手法を確立しました。

  今回日本が提出したLCI計算手法は、worldsteelのLCA方法論に基づき、原料採取から素材製造、および製品廃棄後のリサイクルを含む鉄鋼製品のライフサイクル全体(使用段階は除く)での環境負荷(例えばCO2排出量)を算出するための計算手法です。この計算手法では、製品廃棄後に回収された鉄スクラップは、鉄鋼製品製造に必要な天然資源を代替する環境価値を持ち、スクラップ回収時にその環境価値が控除され、使用する際に配分されます。このため、基本的にスクラップ使用量の多寡による環境負荷の差異は生じない一方、リサイクル率が高いほどすぐれた評価となります。すなわちこれは、循環型社会におけるリサイクルの特性を適切に反映する評価方法をISO規格化することであり、高度なリサイクルを推進している国や産業が正しく評価されることになります。

   なお、現在、worldsteelでは、LCI計算手法に基づく各国製鉄所のデータ収集を進めており、日本の鉄鋼各社も積極的に参加しています(現時点で世界合計42社105事業所、内日本は16社26事業所が参加)。

 詳細は、以下の資料をご参照ください。

ISO規格化新規提案の概要(PDF)

スケジュール及び専門家委員会概要(PDF)

関連資料(PDF)

 

本件に関するご連絡/お問合せ先:

一般社団法人日本鉄鋼連盟 
 技術・環境本部 地球環境グループ TEL:03-3669-4837
 総務本部 秘書・広報グループ TEL:03-3669-4822

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