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一般社団法人日本鉄鋼連盟 平成26年新年賀詞交換会は、1月7日(火)正午からホテルニューオータニにおいて、茂木敏充 経済産業大臣、石原伸晃 環境大臣をご来賓にお迎えし、友野宏 会長〔新日鐵住金且ミ長〕、林田英治 副会長〔JFEスチール且ミ長〕、川崎博也 副会長〔叶_戸製鋼所社長〕、松浦康夫 副会長〔伊藤忠丸紅鉄鋼且ミ長〕、冨樫和久 副会長〔住友商事兜寰ミ長執行役員〕が出席して開催され、約1,700名の参加を得て盛況裡に閉会しました。

平成26年新年賀詞交換会 友野会長年頭挨拶

 

 皆様、新年明けましておめでとうございます。

 本日は、ご多忙の中を、日本鉄鋼連盟の新年の賀詞交換会に、多数のご臨席を賜りました。誠にありがとうございます。

 また、日頃から経済産業省をはじめ関係機関の皆様には御指導を賜っておりまして、改めて厚く御礼申し上げる次第でございます。年頭にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。

【平成25年の回顧と展望】 

 一年前平成25年の賀詞交換会で皆様にお会いしたのは政権交代が起こった直後でしたが、お越しになった皆様方の表情の明るさや目の輝きを見て、センチメントがはっきりと閉塞感から期待感に変わったのを実感いたしました。その後日本経済は、安倍政権の果断な経済運営の効果もあり、超円高が解消され企業収益が改善し株価も上昇致しました。消費税率のアップで財政問題にも道筋を付け、東京五輪開催決定といった明るいニュースもあり、デフレからの脱却の兆しが見える、前向きなサイクルに入りつつある一年であったかと思います。東日本大震災からの復興や、原発の稼働停止等によるエネルギーコストアップは依然大きな課題ですが、今後も企業の中長期の成長期待が改善されれば、持続的な成長が期待できる環境だと思います。

  これまでの間、本日ご臨席の茂木大臣、石原大臣をはじめとする関係の閣僚におかれては、文字通り、自ら陣頭に立ち、政策立案に采配を振るわれたと伺っております。そのリーダーシップに心からの敬意を表し、感謝申し上げる次第です。

 一方で鉄鋼業については、経済対策の実施や円高是正効果から内需が持ち直しに転じ、数量の回復が鮮明となっております。2013年度の我が国粗鋼生産量は三年ぶりに1億1,000万トンを超える見通しです。これを受け高炉メーカーを中心に収益面でも回復傾向に御座います。しかし、電気、LNGなどのエネルギーコストの増加影響などを受け、電炉メーカーの多くが依然厳しい経営環境にあります。

 2014年度は、4月からの消費税引き上げによる反動減影響を吸収した上で、如何に現在の前向きなサイクルを軌道に乗せていくかが国内の大きな課題であります。

 また海外では、中国等を中心に需要の伸びを上回るペースでの供給能力の増加が進行しており、マーケットは供給過剰となっております。今後さらにアジア地域での大規模新規能力の立ち上げが計画されており、供給過剰によるマーケットへの下押し圧力が長期化する懸念があります。

【日本鉄鋼業持続的成長の為の取組み】

 鉄鋼連盟の事業目的の中に「我が国経済の発展と国民生活の向上に寄与する」とあります。今こそその真価を発揮する時であります。我々は基礎素材産業として、日本のものづくりの復活、日本経済の再生に向けて、世界最高水準の技術先進性をより高め、グローバル市場でのコスト競争力を一層強化するという不断の取り組みを継続して参ります。

 先の国会において国土強靱化法が成立いたしました。東日本大震災から得た教訓を活かしながら、災害に強い国土形成に向け、老朽化した社会資本の更新など、国を挙げた取り組みが求められています。日本鉄鋼連盟は、長年にわたって培ってきた高機能鋼材や鋼構造の技術や工法を活用し、この目標に積極的に貢献して参ります。

 また、地球温暖化対策については、昨年のCOP19において、2020年以降の枠組みとして、「自主的に決定する約束」が合意されました。すべての国が参加する枠組みを形成するという、我が国の政策目標の達成に向けて大きく前進した合意でありました。交渉に臨まれた環境大臣をはじめとする関係者の多大のご尽力に、心から敬意を表します。

 我が鉄鋼連盟は、自主的努力により、これまでの自主行動計画の目標を達成いたしました。今後も新たな低炭素社会実行計画の下で、自らの省エネ努力にとどまらず、優れた省エネ機能製品の供給や、省エネ、環境技術の海外での普及を推進し、地球規模での実効性のある温暖化対策に貢献して参ります。

 鉄鋼各社にとり、職場の安全確保は、何よりも優先されなければなりません。昨年は、「挟まれ・巻き込まれ」災害防止に焦点を当て、業界を挙げた取組みを行い、重大災害の増加傾向に歯止めを掛けることが出来ました。しかし、依然として重大災害の撲滅には至っておりません。今後ともあらゆる対策を現場レベルで展開し、安全水準向上を図って参ります。

 また、言うまでもなく、人材は企業経営の基盤であります。したがって、収益状況に応じ、国際競争力との関連も踏まえ、従業員に還元していくということは当然であり、これまでも各社は、状況に応じ様々な形で還元を行って参りました。鉄鋼各社は、今後もこのような考えを基本に、各社の収益改善状況等を踏まえ、適切な経営判断を行って参るものと思います。

【イコールフッティングの確保】

 日本鉄鋼業が強みである技術先進性を発揮の上、今後益々激化するグローバル競争に勝ち抜き社会により貢献するために、我々は自らやるべき事をしっかりと実行致します。その上で、国際的な事業環境のイコールフッティングの確保は必要不可欠です。同じ土俵で戦う為の環境整備に関する以下三点の課題につき引き続き皆様の厚いご支援を賜わりたく宜しくお願い致します。

 一点目は、低廉で安定的なエネルギー供給の実現です。第三の矢である成長戦略実現の為には、エネルギーの安定供給と経済性の確保が不可欠です。エネルギー・環境政策は成長戦略と整合性のとれたものとなるよう求めて参ります。現在導入されている「再生可能エネルギー買い取り制度」や「地球温暖化対策税」については、新たなエネルギー・環境政策の策定プロセスにおいて、ゼロベースで見直されるべきであると考えます。

 また、原子力発電所の再稼働については、安全確認が大前提であることは言うまでもありません。一方、現状の電力コスト上昇の影響は極めて深刻です。新規制基準に照らして安全が確認される原子力発電については、立地自治体への説明など、所要のプロセスを政府が責任を持って速やかに進めていただくようお願いします。

 二点目は、国内における投資・雇用の維持・拡大に資する税制基盤の整備です。平成26年の税制改正において、設備投資減税の実施が決定されことに感謝申し上げます。企業の中長期における成長期待を高めるためには、法人実効税率のさらなる引き下げに関する道筋が早期に明確化される必要があります。また、国際的に稀な償却資産に係わる固定資産税についても抜本的見直しが行われるべきと考えます。

 三点目は、TPPやRCEPといった広域経済連携協定の締結の推進です。FTAを積極的に進める国との間で、日本企業の競争条件が劣後する事態が生じております。広範な国・地域で同一のルールが適用され、わが国の貿易・投資活動の活性化に繋がるよう、広域の経済連携協定の締結に向けた政府の取組みに協力して参ります。

 それと同時に鉄鋼需給の世界的な緩和から、鉄鋼製品に対する新規の通商法提訴が急増する等、鉄鋼製品を巡る保護主義の動きが世界的な拡がりを見せております。通商摩擦の回避に向けて、タイムリーな通商関連情報の把握に努めるとともに、政府とも連携して、様々な機会を通じて鉄鋼市場に対する相互理解の促進に最大限努力して参ります。

 

 日本鉄鋼業はこれからも必ずやお客様の期待に応え、日本経済再生の一翼を担う貢献が出来ると確信しております。今後も日本鉄鋼連盟への変わらぬご支援、ご指導を賜わりたく宜しくお願い致します。最後に、皆様の益々のご発展とご健勝を祈念致しまして、新年のご挨拶と致します。ご清聴有難うございました。

 

友野会長                               松浦副会長 

茂木経済産業大臣                          石原環境大臣

 

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