第3回グリーン・スチール・セミナーの開催について
(本セミナーは終了しました。)
社会資本の整備・ライフサイクルについての最近の取組み
〜鋼材の優れた環境性能について〜
建築士会CPD認定プログラム, 土木学会認定CPDプログラム
開催趣旨
建設分野では、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)評価手法の導入の動きが進んでおり、LCAについての考え方を理解することが重要となってきています。一方、鋼材を使用する鋼構造は、リサイクル性、解体性、リユースなどの環境性能(グリーン性)に優れるものとして評価が高まっております。
日本鉄鋼連盟では、こうした建設環境分野の最新の動きを紹介することで、知見を深め、またグリーン性に優れた鋼構造の利点をご理解いただくため、建設に携わる方を広く対象に「グリーン・スチール・セミナー」を開催いたします。
広く関係の方々、ご関心のある方々にご参加いただきたくご案内申し上げます。
講演内容・講師
1. -基調講演- 都市・産業共生の中核としての鉄鋼産業への期待
(独)国立環境研究所 社会環境システム研究センター センター長 藤田 壮
産業革命を担った鉄鋼業が21世紀に再びまちづくりの拠点となることが期待される。産業施設が相互に排熱や廃棄物を利用することに加えて、都市への地域生産品の提供、および廃棄物の受け入れと再資源化、さらにはエネルギー供給の拠点となりうる。産業施設を中心に都市空間を再構築することで地域全体の経済的な効率を高めつつ、資源循環の推進と低炭素化の実現が可能になる「都市・産業共生」の理論と事例、今後の展開を議論する。
2. 鉄鋼循環と建設部門から発生する鉄スクラップの位置
(株)鉄リサイクリング・リサーチ 代表取締役 林 誠一
鉄はリサイクル性の良さから「鉄は鉄にかえる」鉄鋼循環が有史以来確立し継続しており、その媒体が鉄スクラップである。日本の需要は90年代央よりグローバル化が進んでいるが、主要市場である韓国、中国の自給化状況に触れながら世界を展望する。また、国内の供給ソースのうち建設部門から発生する鉄スクラップは4割を占める最大ソースであり、加工されたH2規格は日本の鉄スクラップ価格の基準となっている。
3. 鋼材のリサイクル性を考慮したLCA
日本鉄鋼連盟 建設環境研究会 副委員長 平川智久
鋼材の環境評価を行うとき、国内では、廃棄時の鉄スクラップが再溶融を経て上流への環境負荷を与えない手法(Cut-off approach)が一般的に知られている。本講演では、世界鉄鋼協会(WSA)が提唱する鉄のリサイクル性を考慮した評価手法(End of life approach)に基づき、(一社)日本鋼構造協会で進められている鉄スクラップの回収率に関する研究の成果を反映した新たな観点での鋼材のLCAについて述べる。
4. 建設事業のLCA算定
いであ(株) 建設統括本部 陸圏事業部 橋梁部技師長 野本克己
近年、社会資本LCAについての研究が進められており、平成20〜22年度総合技術開発プロジェクト「社会資本のライフサイクルをとおした環境評価技術の開発」(国土交通省国土技術政策総合研究所)においてLCA算定の手法が報告されている。この手法を基にした橋梁のLCA試算の結果や、当社が開発した「建設事業の環境負荷算定システム」を橋梁予備設計段階に適用し、LCA試算を行った事例を紹介する。
5. -特別講演- メタンハイドレート資源開発の現状と今後の展開
(独)産業技術総合研究所メタンハイドレート研究センター 研究センター長 成田英夫
東日本大震災以降、天然ガスの需要が増大する中、日本の周辺海域に存在するメタンハイドレートが新たな天然ガス資源として注目されている。商業生産が可能となれば、天然ガスの長期的な安定供給の確保のみならず、資源外交カードとしての役割も期待できる。本講演では、メタンハイドレート資源開発の研究開発状況、今年3月に実施された世界初の海洋産出試験の概要、今後の技術開発課題および開発の効果などについて概説する。
日時
平成25年11月29日(金) 13:00〜17:15
会場
フクラシア東京ステーション 5階 5H会議室(定員200名) 住所:東京都千代田区大手町2-6-1
主催
一般社団法人日本鉄鋼連盟
受講料
無料
申込締切
平成25年11月28日(木)正午必着(会場の都合上、定員に達し次第締切らせていただきます)
申込方法
こちらのフォームよりお申込みください。(別ウィンドウで開きます)
参加申込受付時に返信いたします確認メールをプリントアウトの上、当日会場にお持ちください。
問合せ先
一般社団法人日本鉄鋼連盟 経営政策本部 市場開発グループ
TEL:(03)3669-4815 FAX:(03)3667-0245 E-maii:gss@jisf.or.jp
開催案内
PDFファイル(別ウィンドウで開きます)